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性感染症(STD)とは
すべての女性の笑顔と健康のために・・・
新宿女性のクリニックでは女性のライフステージに合わせた診療を行っています。
本日は、性感染症(STD)とはについてお話したいと思います。

性感染症(STD)とは
性的接触により感染する疾患の総称です。感染しても無症状であることもあります。性感染症として知られているものに、クラミジア、淋病、ヘルペス(性器、口唇)、尖圭コンジローマ、トリコモナス、梅毒、HIVなどがあります。他にも今一番の問題となるものはパピローマウイルスでしょう。子宮頸がんの原因となったり尖圭コンジローマになったりします。クラミジアは症状が乏しい割には卵管が炎症を起こし詰まってしまって不妊の原因にもなったりします。ヘルペスは外陰部に水痘-潰瘍を作りとっても痛い病気です。淋病やトリコモナスは非常に炎症の強い病気でおりものの増加もあり、かゆみなどの症状があります。どんな病気でもそうですが、早期発見早期治療が重要です。自分が感染の発生源にならないことが大切です。
■クラミジア感染症
最も多い性感染症でクラミジアトラコマティスという病原体による感染症で、特に10代~20代にかけて感染者が増えている性行為感染症です。感染していても、症状が無く無自覚であるため、気づかないままパートナーに移してしまうリスクがあります。
女性の場合、不妊症や子宮外妊娠の原因となりますので注意が必要です。感染者との粘膜同士の接触や、精液、腟分泌液を介して感染し、あらゆる性行為で感染します。
女性の場合は、子宮頸管へ感染し、子宮頸管炎をおこします。その後、腹腔内に進入すると、骨盤内で様々な症状が出ます。(おりものの増加、不正出血、下腹部の痛み、性交痛など)
■淋病
男性に多い性感染症で、1回の性行為における感染率は20~50%とも言われています。淋菌による感染症で、男性では排尿痛が強く、尿道から膿がでます。女性では帯下(おりもの)が増える程度ですが、子宮腔内~卵管へ感染が及ぶと卵管炎や骨盤内炎症疾患、肝周囲炎などを引き起こします。膣分泌物培養検査で調べ、抗生物質で治療します。
■膣トリコモナス症
性行為による感染が主ですが、下着、タオル、便器、浴槽での感染の可能性もあります。原虫が性器内に入り込み炎症をおこす病気です。女性が感染すると、腟トリコモナス原虫が腟や子宮頸管に寄生します。さらに女性の場合、腟だけでなく子宮頸管、 膀胱、尿道へも感染しますので注意が必要です。
主な症状は、あわ状の悪臭の強いおりものが増え、外陰部や腟に強いかゆみや痛みを伴います。
症状のない感染者が20~50%いるともいわれており、治療せずに放っておくとパートナ―とのピンポン感染の原因にもなります。
■子宮頸がん
子宮頸がんは、ヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルス感染が関与していると言われています。HPVは子宮頸部に感染して定着するウイルスで、性交経験のある女性の過半数は一生に一度は感染機会があると言われていますが、通常では、たとえ感染が起こっても、90%の人は2年以内に自分の免疫の力でウイルスが排除されます。しかし、排除されず感染が長期間持続することで、異型細胞が増殖すると、子宮頸がんに進行するといわれています。
■ヘルペス
性器ヘルペスは、単純ヘルペスウィルスの感染によって性器やその周辺に水疱や潰瘍などの病変が形成される疾患です。あらゆる性行為(セックス、アナルセックス、オーラルセックス)で感染します。
患部に水泡のようなものができ、それが破れてただれたような状態になり、強い痛みが発生します。口唇や顔などの上半身に症状のでるヘルペスと異なり、下半身に症状がでるヘルペスは主に2型の性器ヘルペスです。
女性が初めて感染した場合は、強い排尿時痛などが起こり、同時に太もものリンパ節の腫れや痛みなどが見られることもあります。症状の出る場所は主に、外陰、腟の入口とおしりなどですが、子宮頸管や膀胱にまで感染が広がることもあります。ウイルスを死滅させることはできませんが、治療により再発を抑える事ができます。
■尖圭コンジローマ
低リスク型のヒトパピローマウイルス(HPV)が原因となる性行為感染症です。性器や肛門周辺にカリフラワー状、もしくは乳頭のようなイボができ、治療を行っても再発することが多い病気です。
イボを外科的手術にて切除・軟膏を塗って治療しますが、ウイルス自体を完全に取り除くことは困難です。あらゆる性行為(セックス、アナルセックス、オーラルセックス)で感染しますが、性行為以外でも、まれに、皮ふや粘膜の傷口から感染することもあります。軽い痛みやかゆみがある場合もありますが、ほとんど自覚症状が無いのが特徴です。パートナーも感染していることが多くあります。
■梅毒
トレポネーマによる感染症で、初期に皮膚症状(バラ疹)やそけいリンパ節が腫れて痛みますが、この時期を過ぎると自覚症状はほとんどなくなり、進行すると血管、神経、目などに重い障害がでます。血液検査によって感染の有無を調べ、抗生物質で治療します。
■HIV
主な感染経路は性行為による感染、血液による感染、母子感染の3つです。国内では性行為による感染が最も多くなっています。HIVに感染しているかは血液検査で抗体の有無を調べることでわかります。
女性ならではの悩みやご相談、お待ちしております。