診療科目
子宮頸がん予防ワクチンとは
子宮頸がん予防ワクチンは、子宮頸がんの主な原因である HPV(ヒトパピローマウイルス)に効果があります。子宮頸がんワクチンはウイルス感染を予防するもので、4価ワクチン(ガーダシル)と、9価ワクチン(シルガード9)の2種類があります。
※シルガード9は、2021年7月26日より取り扱い開始。シルガード9については、よく頂くご質問についてをご確認ください。
ガーダシルは、16型・18型に加えて6型・11型、尖圭コンジローマ、内腫瘍などの予防効果も期待できます。どちらのワクチンも充分な効果を得るためには合計3回の接種が必要です。1度接種を受けてしまったら、それ以降別のワクチンに変更することはできません。
現在すでにHPV感染している場合、また異形成や前がん病変がある場合、すでに子宮頸がんが発症している場合には、ワクチンによる予防効果は得られません。
保険適用外ですので自費となりますが、公費対象者は無料(ガーダシルのみ)で受けることができます。
接種後の激しい痛み、しびれ、脱力感などの症状が長く続く症例が相次いで報告されたことを受け、2013年6月厚生労働省は実態調査を行うため約半年間をめどに「接種の積極的な勧奨」を一時中止し、その後の通知はまだ出されていません。ただし、これは積極的な勧奨を一時中止しているものであり、定期接種として引き続き接種可能です。定期接種対象ですから、対象者はHPVワクチンを公費で接種できますし、万が一副反応が起こった場合は法に基づく救済の対象となります。
先進国で子宮頸がんワクチンが行われていないのは日本だけです。海外では男女共打っている国もあります。
※男性への子宮頸がん4価ワクチン(ガーダシル)の接種は行っておりません。
※未成年の方は原則保護者の同伴が必要です。
4価ワクチンの2回目接種以降、高校生以上の方で保護者の同伴ができない場合は、保護者署名の上、ご持参ください。
(中学生以下の方は2回目以降も保護者同伴にてお願いします)
※9価ワクチンを希望される未成年の方は、2回目以降も保護者同伴にてお願いします。
成人の方で可能な方は、事前に接種予診票を記入してお持ちください。
※接種後は急な副反応が起きることがありますので、すぐに帰宅せず30分程院内で安静にしてください。
※ワクチンは保存期間が限られているため、受診キャンセルの際には前日までに必ずお電話ください。
※診察には自費初診料3,300円(税込)、2回目以降自費再診料1,100円(税込)がかかります。
接種方法
予防接種は予約制ですので、必ずお電話でご予約ください。
*接種回数・・・ 3回
現在、子宮頸がん予防ワクチンは2種類あります。2種類のワクチンの併用について、 安全性・有効性は確認されていないため、必ず、同じ種類のワクチンを続けて3回接種 してください。2種類のワクチンを併用することはできません。
4価ワクチン ガーダシル
薬品名 | ガーダシル |
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接種回数 | 半年間に3回(3回の接種により十分な抗体がついて予防効果が期待できます) |
接種のタイミング | 2回目 1回目の2ヵ月後 3回目 1回目の6ヶ月後 |
接種対象 | 9歳以上の女性 |
予防できるHPVの型 | (高リスク型HPV)HPV16型・HPV18型 (低リスク型)HPV6型・11型 |
効能と効果 | ヒトパピローマウイルス16・18型感染に起因する以下の疾患の予防
|
公費対象者 | 小学校6年生~高校1年生相当の方 |
接種費用 | 初回22,000円(税込)、2・3回目16,500円/回(税込) ※公費対象者あり |
9価ワクチン シルガード9
薬品名 | シルガード9 |
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接種回数 | 半年間に3回(3回の接種により十分な抗体がついて予防効果が期待できます) |
接種のタイミング | 2回目 1回目の2ヵ月後 3回目 1回目の6ヶ月後 |
接種対象 | 9歳以上の女性 |
予防できるHPVの型 | (高リスク型HPV) HPV16型・HPV18型・HPV31型・ HPV33型・HPV45型・HPV52型・HPV58型 (低リスク型) HPV6型・11型 |
効能と効果 | ヒトパピローマウイルス16・18型感染に起因する以下の疾患の予防
|
公費対象者 | 小学校6年生~高校1年生相当の方 |
接種費用 | 初回35,000円(税込)、2・3回目33,000円/回(税込) |
注:シルガード9については、製造元(MSD社)の医薬品リスク管理計画に基づき、当クリニックの診療記録や予約と別に、接種者全員に専用のサポートシステム「ワクチンQダイアリー」にご登録いただく必要があります。
「ワクチンQダイアリー」登録について
シルガード9の接種のためには、「ワクチンQダイアリー」の登録が必須となっています。
登録方法
※ご自宅で登録を済ませてからご来院をお願いいたします。
- 1 下記にアクセスしてください。
- 2「新規登録」を選択
- 3「同意します」に✔を入れて次へ(利用規約/同意説明書)
- 4基本情報を入力します
- 5「登録」を選択すれば登録完了です
- 6サイトでの「予診票」の入力は接種当日、院内にて入力頂きます
■子宮頸がんワクチンの情報について、下記のサイトもご参照ください
もっと守ろう.jp 製造元:MSD株式会社
https://www.shikyukeigan-yobo.jp/
子宮頸がんとHPVワクチンに関する正しい理解のために
提供元:公益社団法人 日本産科夫人科学会
http://www.jsog.or.jp/modules/jsogpolicy/index.php?content_id=4
子宮頸がん予防ワクチンの公費(無料)接種 ガーダシルのみ
標準的年齢(法定接種期間)
中学校1年生に相当する年齢の女性(小学校6年生~高校1年生に相当する年齢の女性)
渋谷区からの通知はしていませんので、希望する方は渋谷区まで問い合わせください。
渋谷区役所[電話番号] 03-3463-1211
よく頂くご質問について
副反応と安全性の違いは?
従来のHPVワクチンに比べてシルガード9の方が注射部位の疼痛・腫脹が出やすいことがわかっています。ほかに過敏症反応や頭痛などの副反応がありますが、全身症状の副反応の頻度に差はなく、安全性に関しては従来のものと変わらないとされています。
シルガードの接種期間は?
初回接種ののち2か月後に2回目、6か月後に3回目を接種します。接種間隔は多少前後しても問題ありませんが、一年以内の接種完了が望ましいとされています。
同日にシルガード9以外のワクチンを接種できますか?
シルガード9もほかのHPVワクチンも不活化ワクチンという種類で、不活化ワクチンはほかのワクチンとの同日接種が可能です。※新型コロナワクチンは原則として、他のワクチン(HPVワクチン含む)との同時接種はできないとされています。詳しくは厚生労働省『新型コロナワクチンQ&A』をご覧ください。
シルガード9の予防効果はどのくらい続くのですか?
今のところ、長期的にどの程度予防効果が続くかはデータがありません。
サーバリックスあるいはガーダシルを3回接種済みだが、シルガード9を接種した方がよいですか?
シルガード9の方が、ハイリスクHPVの感染をより広く予防できますが、サーバリックスやガーダシルでも頻度の高いHPV16/18型の感染は予防できるため、シルガード9を追加接種する意義は限定的で、世界的にも推奨されていません。
サーバリックス・ガーダシルを1回または2回だけ接種しているが、シルガード9に変更してもよいですか?
各HPVワクチンの互換性に関してはデータがなく、安全性や接種後の有効性も実証されていません。
HPVワクチンは同じ種類で3回の接種を終えてください。
途中でシルガード9に変更することはできません。
(なお、昔一度だけ接種したのがどのHPVワクチンかわからない、という場合は受診の上ご相談下さい。)